腎不全と分かって点滴通院を始めてから最期を看取るまで、時系列に沿ってまるの様子や何をしたかなど書き出しました。

■ 初診(9/15)から2回目の血液検査まで

腎不全と分かる前、一軒目の動物病院での血液検査でも、尿素窒素やクレアチニンが高かった。

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9/12(1)83 H3.2 H -

※基準値 BUN(尿素窒素) 17.6-32.8 CRE(クレアチニン) 0.8-1.8 IP(リン) 2.6-6

この病院では先生に「年令なりの数値で特に問題はない、内臓は健康だ」と言われたので、特に疑いもせずただの歯肉炎だと思いこんでしまった。 ※腎不全と分かるまでの経緯は『腎不全と分かるまでφ(゚-゚=)』を読んで下さい。

猫の腎不全で、皮下点滴の通院生活が始まる

9/15、二軒目の動物病院への初診。 数日の間に病状が悪化してるかもしれないし、そうだとしたら正確な容態を把握して治療方針を決めた方が良いのでは? と提案され、血液検査をした。
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9/15(2)140.0 H <11.8 H15.0 H <

機械の上限をブッちぎるレベルまで悪化。 翌9/16から毎朝、皮下点滴のための通院生活が始まる

皮下への点滴とビタミン剤の注射。 注射や点滴などの針は嫌がらないけれど、前足を触られたりするのが苦手で機嫌悪くなったりした。

病院から帰ると猫バッグから自分で出てた。 部屋に入ると、まずオシッコするのが習慣だった。 利尿剤の注射をしなくても一日に大体5回くらいオシッコが出てた。

少量でもご飯が食べられたのは本当に最初のうちだけで、どんどん食べられなくなった。 (食欲がないと言うよりも、口の中が痛い)

それでも顔を洗って毛繕いをしたり、玄関口や寝室の方まで移動していた。 寝たきりと言うこともなく、ベッドまわりをウロウロ、隣のソファの縁に乗っては窓の外を覗いたり、積み重ねた本の上を探検したりする体力もあった。

腎不全と口内炎(歯肉炎)

口が気になって(痛くて?)、何か一口食べるたびに口の横を触る。 (通院した所とは別の)はじめに行った動物病院で歯肉院と言われて信じたのも、口を異常に気にしてたから。

歯肉炎か口内炎かは分からないけど、とにかく口を気にして何か食べたり飲んだりすると痛がる。 お腹空いた! という感じのがっつきぶりとは裏腹に、食べる量はえらく少なくて、小さじ一杯口に入れるかどうか。 (なので、とにかく回数を増やし、そのたびに別の食べ物を出して興味を引き直して、一口でも多く食べてもらった) そうして人間の歯ぎしりみたいな感じでギチギチと歯をこすったり、口をクチャクチャさせたりして口内をとっても気にする。 前足で口の横辺りを触ろうとしてパンチしてるような感じの行動を繰り返す。

しまいには、好物を出されて唾が湧くだけでも痛がるようになり、目が食べたいと思ってクンクン臭いを嗅ぐも、口が痛くてプイっとするようになる。 食べたい→食べる→口が痛い、の繰り返しで、少しずつ食べたいと言う気持ちが萎えていく

口内の痛みについては、口内炎が先か腎不全が先か、分からない。 でも、猫は体の痛みには鈍いけれど、口の中の痛さに弱くて、小さな口内炎でも気絶するほど痛むという記述をどこかで読んだ。

腎不全の口内炎にステロイドを試す

せっかく食べたい気持ちがあるのに食べられないのは、見ている方も辛い。 どうにかしてあげたいと思い、先生に相談してステロイドを試すことになった。 ステロイドによる痛みの緩和と食欲増進の効果が狙い

でも、正直ステロイドが効いてるのかどうかは分からない。 クチャクチャはしてるけど、ギチギチは止んだか?とか。 効いてるような気がしなくもない…とか、自分が思いたいように理解しちゃうレベル。

点滴生活7日目にして足にむくみが出始めた。 (皮下への点滴は体内に吸収されるまで時間がかかる、吸収が遅いと翌日まで残ってる猫もいるらしい) すでに体重はMAXに近い状態。

■ 2回目の血液検査(9/21)〜

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9/21(3)109.4 H4.8 H6.4 H

腎不全と分かって以来一番希望の持てた時期

食事以外は調子良い時期。 この頃一番気になったのは歯をギチギチして、口をクチャクチャしたあげくに、前足で口の横を触る?叩く?こと。 そして、次がむくみ

食欲についてはその日によりけりだけど、全く食べられないという訳ではない。 コンビニのスプーンで一口、というレベルでは食べられていた。

まぁ元気に見える日といまいち元気が無い日と交互に来てた。 それでも病院から戻った直後や朝起きて直ぐなどは割と元気でゴロゴロと喉を鳴らすこともあったし、パパのお膝に自分でジャンプして乗れたことも一度だけだがあった。 このまま回復して、いつか自宅で薬を飲ませながら時々通院すればOKというレベルまで良くなるのが目標だった。 ちょっと期待できそうな気がした。

腎不全と直接関係ないかもしれないが、猫のしゃっくりというのを生まれて初めて見た。

点滴の残りと吸収

皮下への点滴は体内に吸収されるまで時間がかかる。 調子の良い時はすぐに吸収されるけど、体力が落ちれば吸収も遅くなり、皮下に溜まりっぱなしになる。

一度足にむくみが行きはじめると、それからは毎日のように足に点滴が残るようになった。 ここまでずっと順調に?体重が増えてきたこともあり、きちんと体内に点滴が吸収されていたのか分からない感じ。

2.5kg程度だった体重が3kg超まで増え、通院12日目でMAXの3.18kgに

もう点滴の輸液が入り込めるところへは全部行き渡ったのか、体重は3kg超で行ったり来たり。 その代わり、胴体部分に吸収しきれない点滴が朝まで残ってる状態。

ステロイドに再度チェレンジ

相変わらず口は気にするし、歯ぎしりのようなギチギチという音を出したり、クチャクチャもした。

ステロイドの効きはよく分からないけど、少しでも口内の苦痛が和らげばと9/29に二度目のステロイドを試した。 この日は明らかに具合が悪くなり、帰ってからずっと気持ち悪そうにしていた。 ただ吐きたくても吐くものもなく、ただオエッオエッとしたり唾が出るだけ。

■ 3回目の血液検査(9/30)〜 食欲がないことと口を気にする(痛がる)ことを除けば、かなり期待の持てた時期だった。

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9/30(4)94.1 H4.5 H6.1 H

血液検査の結果も順調とは言わないまでも、それなりに数値が下がっていた。 このまま少しずつでも下がっていって、病気と何とか付き合いつつ後1〜2年くらい頑張れないかな? と思ったりしてた。 まだ部屋の中でベッドの隣にあるソファに登ったり降りたりする元気もあったし、玄関の方へ行ったりもできた。

ただ口が痛いのか食欲は全然出てこない。 自分からエサの皿へ行くことは無くなった。 それどころかお水を飲むのも痛いみたいで、お水を口元へ持っていっても自分では飲まなくなった。

腎不全になってからただでさえ食欲が無くなっているところへ更に食欲が落ちてきたので、三度目のステロイドを打った。 前回のステロイドで吐き気がひどかったけれど、それがステロイドのせいかハッキリ分からなかったし、とにかく食欲だけでも出して欲しかった。 でも、やっぱりステロイドを打つと調子が悪くなった。 まるにはステロイドは合わないのかなと感じた

利尿剤の再開

一日平均で5回だったオシッコが、10/1は3回しか出ず、翌10/2は一回も出なかった。 なので、10/3に利尿剤を注射してもらう。 この後は利尿剤無しに戻ることはなかった… 体重はMAXに近いところでキープされた。

酷いアンモニア臭がするようになり、目も見えなくなる

お水を飲まない状態が続く。 自宅にあるスポイト状のものでお水を飲ませるが、あまり飲んでくれない。

10/5の夜くらいから、目が黒目がちになった。 その翌日に目が見えるかどうか、目の前で手を動かすが見えてないようだった。 ただし、光や影には反応する。

食べ物を口元へ持っていくと、食べたい気持ちはあるらしかった。 それで唾が湧くのだが、それがまた口内炎の痛みを誘発して気持ち悪くなり、口をクチャクチャとさせるばかりで結局食べられない。 ほとんど食べてないので何も出ないが、吐きたそうにすることが増えた。 もう何も食べてはもらえない…無理だ…と何度も諦めかけた。

この時期、口元から強烈なアンモニア臭がするようになった。 激しいアンモニア臭と見えなくなった真っ黒の目が、すごく不安を煽る。 死ぬ直前を除けば、この数日間が一番悪い状態に見えた

とにかく、お水を飲ませまくる!

翌10/7に、病院でシリンジを購入し、ちょこちょこと水を飲ませるようにした。 (1mlのシリンジで一日少なくても20回以上、多い時で40回ほど)

ただ自分で水も飲みたくないほどの口内炎の痛みがあるので、お水は嫌がる。 それでも心を鬼にしてお水を飲ませまくった。 お水を飲ませまくって3日目に、口の臭いがアンモニア臭ではなく、いつもの猫の口臭に戻った

黒目が大きいままなので、10/8から血圧を下げる内服薬をもらって毎晩あげ始める。

血圧を下げる薬をもらう

この時期から死ぬまでは、とにかく一回でも多くお水を飲ませること、それと何でもいいから食べてもらうこと、この二点が至上命題になった。 腎不全の猫用療法食、ちょっと前まで食べていたシニアフード、自宅で作った猫用スープ、15年ぶりに口にする一般食、刺身など人間の食べ物、焼きカツオや鰹節など食欲を出させるためのおやつ…どれでも何でも、食べたくなるものを探しては口元へ差し出した。 目が見えなくてお皿では食べにくいので、どんなものも全て手のひらに載せて口元へ持っていった。

■ 4回目の血液検査(10/11)〜 4回目(一軒目と合わせて5回目)の血液検査前の一週間ちょっとは何もかもが最悪に思えた。 当然ながら、検査結果もやはり相当悪くなってしまった。

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10/11(5)138.3 H7.5H8.6 H <

腎不全で目の見えない介護猫を静脈点滴で半日預けられるか?

静脈点滴への切り替えをすべきだったかも知れないが、静脈点滴は極力回避したい選択だった。 静脈点滴にした場合、朝病院へ連れて行って夜迎えに行く生活になる。 自宅へグッタリしに帰るだけになる猫も多いと聞いた。 病院へ置き去りにされて点滴をつながれたままでひたすら我慢を強いられるし、家族と一緒に過ごす時間がなくなるとストレスばかりで気持ちが安らげなくなるのではという心配が一番大きかった。

それと目も見えず自分で動けないので、完全介護状態なのも気がかりだった。 こまめにお水を飲ませて、ウンチを漏らせば直ぐに(床や布団に触る前に)お尻を拭いてやり、その間食べてくれそうなものを差し出して一口でもひと舐めでも食べてもらう…というような作業はしてもらえるのかという疑問もあった。

自宅ならば二人体勢でまるだけを見られるが、病院には大勢の犬や猫を預かっているのでそうは行かない。 点滴をしてるとは言え、お水を飲ませるのをやめると最悪の状態に戻りそうで恐い。 完全介護状態とは言え下痢のウンチが体に付けたままなのは不憫だ。 食べる方も、例えコンビニスプーンに1〜2杯程度でも口から全く食事を摂らなくなるのは非常にまずい。

そうした事もあって静脈点滴は最終手段と考えていた。 それとこの時、自分たちとしては最悪の最悪は乗り越えた感があった

お水を強制的にあげるようにして回復の兆しが見えたように感じた。 強烈なアンモニア臭もしなくなったし、オシッコの回数も一日3回程度から5回程度まで回復してきて、3kgで停滞してた体重も微減して点滴量をベストの250mlまで持って行けた。

このままお水もいっぱい飲ませて、何とか食べられるご飯を探して食べてもらって食欲が出てくれば、回復の目もあるんじゃないかと言う気持ち(ほとんどが期待だったかも)が強かった。 なので、せめて次の血液検査の結果を見るまでは、皮下点滴で様子を見たいと言った。

最終的には親(飼い主)の判断なので先生も了承してくれた。 だが、数値的にはかなり悪いので、次の検査は早めの3日後と言うことになった。

■ 5回目の血液検査(10/14)〜

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今回(5)136.0 H7.3H8.4 H <

最悪の状況から抜け出したような気がしたと言っても、正直50歩100歩どころか、50歩51歩のレベルであることに変わりはない。 一日に食べる量は、スプーン2〜3杯からスプーン1〜2杯レベルまで減った。 少ない日はスプーン一杯食べるかどうか。

口から食べ物を食べなければ、消化器官が機能なくなってしまう。 何でも良いから、とにかく何かを食べさせようと頑張った。

ステロイド以外の吐き気止め

ウンチやオシッコの時にいきむせいか、トイレの後に吐き気を催すのだが、吐き気の回数が増えてきたので吐き気止めを打つことになった。 今回はステロイドではなく、胃酸を抑えるタイプの吐き気止めにしてくれた。 ステロイドはは三度挑戦して、特に二度目と三度目はかえって吐き気が増したので、先生にすすめられても断ろうと思っていたので良かった。

胃酸を抑えるタイプの吐き気止めは三日間続けたが、まるには合っていたのか、少し食欲が回復したように見えた。 ほんの一口ずつでも、ただのひと舐めでも食べようとしてくれたのがすごく嬉しかった。

最後の血液検査後も爪研ぎ(の振り)をするくらいの元気はあった。 実際には積み重なった本の横を撫でるだけだけど、そういう元気な気持ちがあるのが頼もしかった。 最後に取れた後の爪は赤ちゃんみたいに小さくて、体が相当弱ってるのが分かった。 (私も腎不全になった時爪が成長せず、快復後に爪が成長しだすと、爪に穴が空いてしまった)

利尿剤を打っているのにオシッコが出なくなった

だが、10/16の午後3時40分のオシッコが最後のオシッコだった。 16日の夕方以降、死ぬ直前までオシッコが出ることはなかった。

17日はまだほんの少しでもご飯を食べてくれる気力はあった。

目が見えなくなって血圧を下げる薬を毎晩続けていたが、それがここへきてようやく効いてきた。 黒目の部分が小さくなり、白目がかなり広がってきてた。

18日にトイレから出ようとしてよろめいたのを最後に自分では体を動かすことができなくなった。 自分で身動きも取れなくなり、このままオシッコが出なければ絶対危険だと思った。

18日の午後で、オシッコが出なくなって丸二日。 いても立ってもいられず、夜に再度病院へ連れて行くが、猫バッグの中でも倒れたまま。 朝も利尿剤を静脈に打ったが、夜はその倍の利尿剤を(MAXで)筋肉注射してもらった。 (手足がパンパンで静脈に打てなくなったので) 帰宅後も体調は良くならないが、何とか首だけは動かせてた。

19日、正直こんな状態で病院へ連れて行っても何ができるのかと思いながらも、病院へは行った。 もう吸収されずに残った点滴がパンパンだったので、点滴もしなくなった。 利尿剤を筋肉注射して、それで終わり。

せっかく良くなってきた目も、また真っ黒に戻ってしまった。 もう体も動かせなければ首一つ傾けられない。 それどころかまばたきも出来なくなっていた

思わず、先生に「あとどれくらいですか?」と質問するくらいの覚悟はできた。 覚悟なんてしたくないけど、身近にいて四六時中様子を見ていれば、嫌でも分かる。

もう何も効いてない。 点滴も吸収してないし、利尿剤も効いてない。 病院へ連れて行った分だけ疲れて体力を消耗したようにも見える。

帰宅後は、ただただ気力で横たわってるだけ。 吐き気がして、お水を無理矢理口に入れられて、撫でられて声をかけられて、時々向きを変えてもらって…その繰り返し。

そして、日が変わり、10/20の午前3時30分過ぎ、また気持ちが悪くなり体を揺すっていた。 口から出たあぶくを拭いて、気持ち悪さが少しでも取れるようにとお水を入れて、床ずれ防止に向きを変えた直後くらい、また苦しみだした。 すごく苦しがっていたので「そばにいるよ」と手を握ってあげたが、苦しいのが治まらなくて思わず声が出て、それきり息をしなくなった。

後で気付いたけれど、ペットシーツにはオシッコがたっぷり一回分出てた。 最後の最後でオシッコが出て、一瞬だけでも苦しみから解放されて死んだと思いたい。

▼最期の様子(詳細) 猫の腎不全でオシッコが出なくなってから〜腎不全猫の最期(1) 猫の腎不全でオシッコが出なくなってから〜腎不全猫の最期(2) 猫の腎不全でオシッコが出なくなってから(パピが泣いた日)〜腎不全猫の最期(3) パピ、マミとお別した日〜腎不全猫の最期(4)

【おまけ】腎不全猫の最後【他の猫】 ちなみに、私の母の飼っていた猫も腎不全で死んでいる。 話を聞くと、どうも静脈点滴をしていたっぽい。 最後は、先生がもう(病院に)連れて来なくていいですと言うまで通っていた。

自宅へ帰され、何も食べられない水も飲めない状態で一週間もったそうだ。 ある朝、大量に吐血してあってビックリしたと言っていた。 そしてその日の午後に死んでしまったらしい。

■ 最後に

通院時に診察でやってもらったこと、自宅で気付いたことなど、何でもメモをしておいて良かったと思います。 はじめは看護生活、最後の方は完全介護生活でした。 毎日、その日その日で目の前のまるの状態だけで精一杯だったけど、改めて時系列に沿って書き出すと色々気付かされることもあります。

特に最後にオシッコが出なくなってからは、まる自身の気力だけでそばにいてくれたのが分かり、まるには感謝以外の何もありません。 自分から腎臓サポートのカリカリを食べに行ってくれた時は、これから良くなるのかも!と喜んだけれど、今思えば何とか頑張って良くなろうという気持ちだけで目も見えないのに自分から食事トレイに行ってくれたんだと思います(腎不全になって以来最初で最後に自分からご飯を食べてくれた瞬間)。

21才と3ヶ月ちょうど、丸21年間一緒にいてくれました。 まるに出来た一番のお返しは、優しくて仲良しのパパを連れてきたことかな…

同じ病気と闘う猫ちゃん、お母さんとお父さんたちへの応援の気持ちを込めて。

2013年10月