猫の便秘が治るまでの10日間

2021年9月6日

前回『猫の便秘を甘く見るとトンでもない事件になると言う話』を書きました。
ゲーゲー吐き戻したり、食事ができなかったりで大変でした。

…が、本当に大変だったのは、その後でした。

猫の便秘が解消するまでの10日間の経過

猫はウンチが出なくなって何日くらいの余裕があるのか、何日ウンチが出なかったら病院へ行ったり薬を飲ませればいいのか、という目安が分かりません。

ご飯を食べない、ゲロを吐いて、吐くものがなくて胃液を吐いて…という異常事態が先に出たので、すぐに病院へ連れて行きました。
でも、病院でできることもなく、ただレントゲンから便秘だろうという予測がついただけです。

薬は、もらっていません。
出せる薬は人間が飲んでるのと同じらしく、ただ人間用は安く買えるけれど、動物用は高くなるからと。
人間の薬を飲ませてとははっきり言われませんでしたが、そんなニュアンスのことを遠回しに言われました。

うちの康太(黒猫、オス、当時3歳)は便秘が治るまで、つまり溜まった便が出きってふだんのお通じに戻るまでに、10日間ほどかかりました。

何しろ、動物病院で撮ったレントゲンを見ると、康太の体内はほとんどがウンチで埋まっていたのです。
腸のあるお腹だけでは足りず、胸の方までうんちが来て、それでも足りずに胸からまた下へ折り返していたくらいです。

猫のウンチってこんなに上の方まで詰め込まれるの? と驚くレベルで、溜まってました。

様子を見ると言っても、飼い主は待つしかありません。

康太の便秘解消のために私がやったこと

  • ビオフェルミンを飲ませる
  • ラックビーも飲ませる
  • 猫草を食べさせる
  • 運動させる(おもちゃで遊ぶ)
  • 水を飲ませる
  • 下腹部をマッサージする
  • 肛門にオイルを塗ってマッサージする

いろいろやってみましたが、最後は康太が自力でウンチを出すしかありません。

人間があれこれ努力しても、なかなか思うように早く良い結果は出ませんね。

便秘の康太の経過日数とお通じ

《初日》 病院から戻った日の夜、少しウンチをする
《2日目》 ウンチ無し
《3日目》 ウンチ無し
《4日目》 夕方、少しだけウンチをする
《5日目》 昼間、少しだけウンチをする
《6日目》 ウンチ無し
《7日目》 ウンチ無し
《8日目》 ウンチ無し
《9日目》 昼間、小さいウンチを3粒する
《10日目》 昼間、以前のようなウンチをたっぷりする

10日間のうち半分は、ウンチ無し。
ウンチが出た日も量的には少なく、レントゲン写真を思い出して比べても、出きってないことは明らかでした。

正直、どうしたらいいものか、途方に暮れるレベルでした。
前述のように、体内に溜まったウンチの量を考えると、まるで便秘が解消されてませんでしたから。

仕方なく、途中でウェットティッシュにオイルをつけて、肛門を軽くマッサージしたりもしました。
(料理に使うエクストラバージンオリーブオイルです)

猫の便秘が悪化して、自分で水を飲まなくなった

ウンチが出ないことも悩みましたが…大きな問題は別にありました。
猫の便秘中で最大の悩み、それは康太が水を飲まないことでした。

ゲーゲー吐き戻した日から、康太は水を飲まなくなりました。
便秘を解消する為にも水はたっぷり飲んで欲しいのに、自分からは一切水を飲んでくれないのです。

私は在宅で仕事をしているので、外出も買い物程度。
寝てる時以外に康太が水を飲めば、気付きます。

少なくとも、私が起きてる間には1回も自分で水を飲んでくれませんでした。

仕方なく、シリンジで水を飲ませまくりました。
幸いなことに、康太はシリンジで水を飲ませても嫌がらないので、それだけは助かりました。
というか、容量大きめのシリンジを持ってて、本当に良かったです!

けれども、これから20年とかの長い人生、毎回私がシリンジで水を飲ませ続ける訳には行きません。
ウンチが出るまでの10日間はいつ治るとも分からず、このまま便秘が続いたら…とか考えて悩みました。

シリンジで水を飲ませると言っても、連続すると嫌がるし、仕事に集中してると忘れます。
一日に必要な水を全部シリンジで飲ませるのは困難です。

そもそも自分で水も飲めないなんて、生き物としてどうなんだろうとか考えたりもしました。
悩みすぎて胃が痛くなり、私の方が病院へ行って胃薬をもらってくる始末(汗

とにもかくにも、まずは便秘の解消…と思い、できることを目一杯やりました。

康太の下腹部を手のひらで押しつけるような感じで時計回りにマッサージしました。

腸のぜん動運動を促すため、毎日オモチャで遊ばせました。
あまりオモチャで遊ばない康太のために新しいオモチャもいくつか購入。

▼珍しいオモチャに鼻の穴全開で興奮する康太
珍しいオモチャに鼻の穴全開で興奮する康太

鳥の羽を使った猫のオモチャにはさすがの康太も大興奮で、鼻の穴を全開にして遊んでました。
(興奮し過ぎて、私の指を噛んでしまい穴を開けられ、またしても病院へ行く羽目に…ふだんは絶対噛まない猫なんですが)

そして、10日目にようやく、以前と同じような康太らしい大きなウンチが出ました!

ああ、もう良くなったな! と確信できたのは、康太が自分で洗面器の水を飲んだのを見た時です。

洗面器に顔を突っ込んで、じゃぶじゃぶゴクゴクと水を飲んでる姿を見て、本当に胸をなで下ろしました。
ウンチが出たことよりも、一番安心できました。

うれしくて「康太が自分で水飲んだよ!!」と夫に向かって叫んだくらいです。

生き物が自分で水を飲まないとなると、この先どうやって生きていくのか不安になりますからね。

そういうわけで、猫の便秘は本当に怖いものだと痛感した10日間でした。